リロイの女子高生を襲う奇妙な病|サイエンスミステリー2013

フジテレビの「サイエンスミステリー2013見えざる禁断の世界」で女子高生を襲う奇妙な病について放送されました。この奇病については以前「アンビリバボー」でも紹介されました>>体が勝手に動く謎の奇病~リロイ高校の女子高生が続々発病

2011年の冬、アメリカの小さな街で女子高生たちが突然奇妙な症状を訴え始めました。手足や頭が勝手に動いてしまう謎の病です。ネット上に自分の病気についての動画を投稿したロリ・ブラウンネル(17歳)。1年前に比べ症状は落ち着いてきましたが、いまだに頭や手が勝手に動き口からも音が出ています。症状が出始めたのは一昨年の12月のことでした。体を縛り付けられ救急車で運ばれたロリ・ブラウンネル。しかし病院で検査をしても異常は見つかりませんでした。

ロリ・ブラウンネルは高校のソフトボール部で不動のエースとして活躍していました。優しいボーイフレンドもいて高校生活を満喫していた少女。しかし大好きな学校へも行けなくなってしまいました。この奇妙な病に悩まされていたのはロリ・ブラウンネルだけではありません。ロリ・ブラウンネルの友人のアリシア・ニコルソン(16歳)も謎の病に襲われました。アリシアは数ヶ月前に症状が消えたと言いますが、原因は不明なままです。またロリとアリシアの後輩アビー・マツザク(15歳)も謎の病を発症しました。病院で検査をしても異常は見つかりませんでした。しかし情報を集め続けた母親は6人の女の子に同じことが起きていることを突き止めました。そのうち5人の少女は同じ学校に通っていました。学校や生活環境に問題がないか水や空気など様々な調査が行われました。

43年前に起きた列車事故の時の化学物質による土壌汚染に疑いの目が向けられましたが、少女たちへの影響は確認出来ませんでした。調査報告書には結論としてコンバージョン・ディスオーダー(転換性障害)という病名がつづられました。コンバージョン・ディスオーダーとは心のストレスや不安などが体にあらわれ、痙攣などの症状を引き起こす病気です。少女たちにこの診断を下したのがデント神経学研究所のメッチラー博士。

しかし、その診断に納得できなかったロリ・ブラウンネルはインターネットの動画サイトに自分の症状を投稿し情報を求めました。転機が訪れたのはトリフレッティ医師との出会いでした。精密検査の結果ミトコンドリアDNAに異常があることが分かったのです。そしてトリフレッティ医師はリロイの女子高生を何人も診察し、その多くがパンダスだと診断していました。パンダスとは、子供が溶連菌(ようれんきん)に感染して発症する病気です。子供が朝起きると突然不安感に襲われたり激しいチックなどの症状を見せ始めます。しかし、パンダスなのだとすると、なぜ男子は感染しなかったのかという疑問も生じます。パンダスに男女の違いはないのです。

パンダスという診断に疑問を抱いているのはメッチラー博士です。パンダスの集団発生はありえないと言います。あくまでも症状の原因は心だと言うメッチラー博士。症状を訴える少女たちが増えているのに伴い集団ヒステリーという新たな結論に辿り着きました。集団ヒステリーは不安感が引き起こす現象です。症状というのは感染するものだとメッチラー博士は言います。リロイ高校では20人以上が発症していますが、メッチラー博士はその感染経路を探り当てていました。発症した子はみんな繋がっていたのです。最初に感染したのは「インデックス」と呼ばれる子です。インデックスとは痙攣やひきつけなどの病気を本当に持つ患者です。そして、インデックスの子から周りの子へは症状だけが広まっていったのです。

ハーバード大学医学部医療政策科のクリスタキス博士によると、人間は感情を伝染させ共感し同調することで進化してきたそう。恐怖の感染は人類を守ってきたのです。しかし、その人類を守るメカニズムが時として逆に働くこともあるのです。集団ヒステリーは人の持つ共感力が暴走した結果です。

症状の出たリロイの少女たちの多くは行方不明になっていました。多くの子が町にいられなくなり出ていったのです。感染を恐れリロイの町には人が来なくなりました。不動産の価値は下がり続け、失業者が増えてしまいました。今はもう少女たちの多くは回復しているそうです。

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